フロントガラスの修理にかかる費用はどれくらい？修理できる傷の見分け方

フロントガラスの傷やひび、それらが安全性に与える影響は、多くのドライバーにとって深刻な懸念となります。
しかし、実際の修理費用やその詳細を知ることで、予期せぬ高額な出費を避けたり、適切な修理業者を選ぶ手助けとなるでしょう。
フロントガラスの修理にかかる費用や修理できる傷の見分け方、そして修理を依頼する際のおすすめの場所について詳しく解説します。安全で快適なドライブのために適切な知識を身につけましょう。

フロントガラスの修理にかかる費用

車のフロントガラスが傷ついたり割れたりすると、安全性や見た目に影響が出るため、修理は避けて通れないものとなります。修理にかかる平均的な費用について詳しく解説します。

費用の決定要因

フロントガラスの修理にかかる費用の決定要因を理解しましょう。

まず、最も影響を及ぼす要因が傷の大きさです。小さな傷は修復が簡単なため費用は抑えられますが、大きな傷やクラックの場合は費用が高くなる可能性があります。

次に、車の種類によっても変動する可能性があります。高級車や特殊な車種の場合、専用の部材や工法が必要になるため、一般的な車よりも修理費用が高くなることがあります。

最後に、業者の選択です。ディーラーや専門店、一般のガラス修理業者など、業者によって料金が大きく変わることがあります。

一般的な価格帯

ひびの大きさが10円玉より小さい範囲のものであれば修理が可能であることが多く、全体的な費用相場としては20,000円から30,000円程度になることが多いと言われています。
小さな傷の場合、ディーラーに依頼した場合は30,000円程度、修理専門店に依頼した場合は20,000円程度が相場となります。

ガラスの端に近い傷の場合は、振動の影響を受けて悪化してしまう恐れがあるので修理不可となる場合があります。また、10円玉より大きいサイズの場合も修理不可となることが多いです。
これらのケースの場合、フロントガラスを修理ではなく交換する必要があります。
フロントガラスの交換費用は、車種や年式、新たに取り付けるガラスによって異なるため、依頼する業者に相談をし、見積もりを取ることをおすすめいたします。
特に海外から輸入した車や高級車と言われる車の場合は価格が大きく変動するので注意が必要です。

どういう傷なら修理できるのか

ガラスの傷は大小さまざまですが、すべての傷が修理できるわけではありません。
自動車のフロントガラスは、内側と外側の二枚のガラスを合わせた二重構造になっているのですが、キズによって発生した内側ガラスと外側ガラスの間に入ってしまった水分と空気を綺麗に取り除く必要があります。

そのため、水分と空気を抜き取った真空状態のガラスの隙間にガラスと一体化させる液体を流し込んで隙間を埋めることになりますが、それが対応できる大きさか、専用道具が使える場所かなどが修理可能かどうかの判断基準になります。

修理できる傷の見分け方

車のフロントガラスに傷ができた場合、それが修理可能なものなのか、またはガラス交換が必要なのかを判断することが重要です。
傷の上に指の爪を立てて滑らせてみます。もし指の爪が引っかかるようなら、その傷は深いものと考えられるため、専門家の意見を求めることをおすすめします。
修理できる傷の大きさは、大体傷の大きさが10円玉以下を目安としてください。

傷の位置は、フロントガラスの上部や左右の端から10センチ以上離れていれば修理が可能です。
しかし、ガラスの縁に近い傷は、たとえ小さな傷でリペアを施したとしても走行時の振動が原因で傷が伸びたり、開いたりしてしまう恐れがあるため、すぐに修理や交換を検討することが重要です。

また、ドライバーの視界を妨げるような場所にある傷は、特に注意が必要です。
特に運転席の目の前の傷はリペア跡によって視認性が悪くなります。
対向車の光が屈折して見えてしまうこともあるのでガラスリペアではなくガラス交換での対応となる可能性があります。

自分で修理はできるのか、準備するもの

自動車のフロントガラスの傷は自分で修理することはできるのでしょうか？
いくつかの方法と準備するものを解説します。

重曹を活用する

本当に小さな傷であれば、掃除などに利用する家庭用の重曹を活用することで修理することが可能です。
何度か繰り返すことで、より効果が得られる場合がありますが、過度にこすらないよう注意してください。
また、重曹を使用しても、深い傷や広範囲にわたる傷は消えにくい場合があります。作業中や作業後、ガラスに変化がある場合はすぐに作業を中止し、清潔な水で洗い流してください。

重曹のペーストを作成

小さな容器に重曹をスプーン数杯入れ、少量の水を加えてペースト状になるまで混ぜます。ペーストは泥のような濃さが理想的です。

フロントガラスの清掃

まずはフロントガラスについている大きな汚れやゴミを除去します。これにより、ペーストを塗布する際にガラスを傷つけるリスクを減少させることができます。

重曹のペーストを傷に塗布

柔らかい布に重曹のペーストを少量取り、傷の部分に軽く円を描くようにして塗布します。強くこすらず、軽く摩擦をかける程度にしましょう。

しっかりと洗い流す

重曹のペーストを数分間放置した後、清潔な水でしっかりと洗い流します。スプレーボトルがあれば、それを使用してガラスを濡らし、ペーストを除去するのも良いでしょう。

乾拭きする

別の柔らかい布を使用して、ガラスを乾拭きします。これにより、水滴や重曹の残りを完全に除去することができます。

研磨剤入り歯磨き粉を活用する

歯磨き粉、特に研磨剤入りのものは、細かい傷の修復に役立つことがあります。
研磨剤の種類や含有量によっては、ガラスを傷つける恐れがあるので、まずは目立たない部分でテストしてみることをおすすめします。ガラスが変色したり、他の問題が発生した場合は、直ちに清水で洗い流してください。

フロントガラスの前清掃

フロントガラスについている大きな汚れやゴミを清潔な水で洗い流し、乾拭きして清掃します。これにより、歯磨き粉を塗布する際にガラスを新たに傷つけるリスクを避けることができます。

歯磨き粉を布に塗布

柔らかい布の一部に小さな量の歯磨き粉を取り、傷の部分に円を描くように塗布します。ここで、強く押さえすぎるとガラスを傷つける可能性があるので、軽く摩擦をかける程度にします。

しっかりと洗い流す

歯磨き粉の成分がガラスに残らないよう、清潔な水でしっかりと洗い流します。

ガラスの乾拭き

別の柔らかい布または紙タオルを使用して、ガラスをきれいに乾拭きします。

リペアキットを用いた修理

フロントガラスの傷やひび割れを修復するためのリペアキットは、自動車用品店やオンラインショップで購入できます。正しい手順で使用することで、軽度の傷やひび割れを目立たなくすることができます。

ひびを埋めたいのであれば補修液、傷をきれいに直したいのであればコンパウンドを選びましょう。
手順や準備するものは各リペアキットによって異なるので取扱説明書をよく読んで実施してください。

リペアキットは軽度な傷や小さいひび割れにのみ効果的です。大きな傷の場合は悪化させてしまうことがあるのでまずは修理業者に連絡することをおすすめいたします。
また、自身でのリペア作業中に何か問題が発生した場合やなかなか傷が修復されない場合にも専門家に相談するようにしましょう。

どこに依頼するのがおすすめ？

フロントガラスの傷の修理を依頼する際、適切なサービスを提供している業者を選ぶことが非常に重要です。以下に、フロントガラスの傷の修理を依頼するのにおすすめの場所とその選び方について説明します。

くるまガラス専門店

多くの地域に存在するくるまガラス専門店は、ガラスの交換や修理を主な業務として行っています。最新の技術や専用の機材を持っているため、専門的な対応が期待できます。

直接修理業者に依頼できるためマージンがかからず比較的安く修理することが出来ます。

ディーラー

自動車の正規ディーラーも、フロントガラスの傷の修理や交換を行っています。ディーラーは車種やメーカーに特化したサービスを提供しているため、特定の車種に関する問題に対しての知識や経験が豊富です。

一般の自動車修理店

一般の自動車修理店も、ガラスの修理を手掛けている場所があります。ただし、すべての修理店がガラスの修理を得意としているわけではないので、事前に問い合わせをして確認することがおすすめです。

修理業者の選び方

口コミや評判をチェック

インターネット上の口コミサイトや、知人・友人からの推薦を参考にして、評判の良い業者を探すことができます。

相見積もりを取得

費用や修理内容について、複数の業者から見積もりを取得することで、適切な価格での修理が可能かどうかを判断することができます。

金額だけでなく修理方法や修理完了までの時間が異なることもあるので比べてみるのがおすすめです。

保証やアフターサービスの有無を確認

修理後の保証やアフターサービスがしっかりと提供されている業者を選ぶと、万が一のトラブルにも安心して対応できます。

使用される材料や技術について確認

使用される樹脂や機材、修理の技術や手法について、業者に詳しく確認することで、安心して修理を依頼することができます。
最終的には、自分の車のタイプや状態、そして予算に合わせて、最適な業者を選ぶことが大切です。適切な修理を行うことで、フロントガラスの安全性や見た目を維持することができます。

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